企業向けサービス

業界最大級の集客力。サーチ型新卒紹介サービス

新卒紹介×開拓者対談 第1回
新卒紹介×開拓者対談

見直しが図られた「倫理憲章」が新卒採用に及ぼす影響とは?
学生は、大学は、企業は、そして採用業界に携わる我々はどう変わるのか、どう生き抜くべきなのか。
採用の未来を、業界で活躍する方々とシンクトワイス代表 猪俣知明が読み解きます。

第一回目は、体育会系学生の採用支援のパイオニア『アスリートプランニング』代表山崎秀人様をお迎えし、
倫理憲章の見直しが巻き起こす、変化と今後の業界の予想図、そしてビジョンを大胆に描いていきます。

倫理憲章の見直しは就活と学業の両立に貢献するのか

猪俣

新卒採用に関する自主ルールである「倫理憲章」が見直されました。12月1日だった就職活動の解禁時期が翌3月1日以降に繰り下げ。同様に、面接や筆記試験の選考活動も4年生の4月1日開始だったものが8月1日以降に後ろ倒しになりました。アスリートプランニングではその影響についてどのように推測されていますか?

山崎

倫理憲章の見直しは、政府が経団連に要請して実現しました。目的は、就職活動によって学生の本分である学業に支障が出ている現状を改善することです。 春休みに後ろ倒しにすることで、就活時期自体を4年生の1年間に集中させるという狙いがあります。ただ、その効果があがるかについては少し疑問ですね。

猪俣

というのはなぜでしょうか?

山崎

まず、大学側の就活に対する対応がまだまだ整備されていないと感じています。今年度は、春休み中にガイダンスなどを多く企画して、学生の就職活動をバックアップすることになると思いますが、すぐ次の月には新年度がスタートする。その対応も必要なわけで、大学側にはかなりの負荷がかかることになります。 その対応が満足いくものでなければ、学生は逆に長期にわたって就活を意識し、外部のイベントなどに参加するといった行動にでるでしょう。現在でも学生は早期からインターンシップなどの就活関連のイベントに参加していますが、今後はそれがさらに早い時期から、言ってしまえば入学した当初から就職を意識して動き出す学生が増えるんじゃないでしょうか。

猪俣

たしかにそうかもしれませんね。インターンシップには就活と切り離したイベントにすべしと言った定義はありますが、実情ではエントリーと直結したものも中にはあります。そういう状況になることついては山崎さんはどのようにお考えですか?

山崎

学生が早期から就活を意識して活動する、ということについては、マイナスイメージはありません。むしろ、学校側もそれくらい早期から学生をバックアップしていいと思っています。「自分がどのような社会人になるか」ということを入学時から学生がイメージして、専攻やクラブ活動、アルバイトなどを選択していけば、就活と学業を分ける必要もなく、大学時代にひとつの目標に向かって学業に打ち込むことができる。就活の形も変わってくるんじゃないでしょうか。

猪俣

なるほど。そういう人材が大学で育つのであれば、企業の採用にとってもプラスになるかもしれないですね。

山崎

今回の倫理憲章の見直しで、企業の人事部はより短期間で人材を確保しないといけなくなりますからね。さらに、エントリーがスタートして説明会などを開催する時期と、新入社員の入社研修の時期が重なります。これはかなりの負担でしょうね。だからこそ、集めた学生を速いスピードで企業とマッチングさせて送り出せる、シンクトワイスさんのような企業はチャンスだと思いますよ。

猪俣

ありがとうございます。では、企業側はどう変わると思われますか?

山崎

倫理憲章は、その名称を「採用選考に関する指針」に変更しました。以前からその傾向はありましたが、もともと暗黙の了解でしかなかったこの指針が、より形骸化する可能性はありますね。経団連に加盟している企業は約1600社。ナビに登録している企業は約10000社ですから、2割弱です。中には指針にとらわれず、自由に採用活動を行う企業も出てくることでしょう。IT系の大企業の多くは加盟してませんからね。ただ、学生に人気のある大手企業は経団連に加盟していますから、そういう意味では企業の採用活動は二極化するんじゃないでしょうか。それは私たちの業界も同じではないかと感じています。

採用業界は今後どうなる?その変化を生き抜く術とは

猪俣

採用活動が、倫理憲章を遵守する企業と、自由に採用活動を行う企業に二極化するということですが、私たちの業界も倫理憲章にとらわれず企業をサポートするという企業が出てくると言うことですか?

山崎

そこまでは断言できませんよ(笑) まず、二極化というか、明暗が分かれると思うんです。

猪俣

ちょっとコワい感じがしますね(笑)。

山崎

いや、一部の企業にとっては、本当にコワい話だと思いますよ。たとえば、採用メディアやアウトソーシングを手がけていた企業は、収入のピークが3ヶ月後ろ倒しになるわけです。当社も『アスリート合同説明会』という大きな商材であるイベントの開催時期を3ヶ月ずらします。企業によってはその3ヶ月の収入がゼロになる可能性がある。決算時期にかかる企業もあるでしょう。持ちこたえられないところも出てくるでしょうね。

猪俣

たしかにそれはありそうです。アスリートプランニングさんはいかがですか?

山崎

山崎氏(左)、猪俣氏(右)

影響は小さくないですから、いろいろ対策は考えています。合説ではなく、形を変えてイベントを実施するとか、ね。今後は、私たちのような比較的小規模の企業が増えるんじゃないかと思います。先ほども話しましたが、企業の採用活動は実質的に期間が短くなります。そのため採用担当者は短い時間で多くの学生と接点を持ち、囲い込みながら、素早く選考していかねばなりません。まず母数を集めるためのイベントなどを多く打つことになりますよね。そこでは、学生が 押さえられれば就職ビジネスが成り立つことになる。

猪俣

なるほど。シンクトワイスでも小規模なイベントを多く開催して、学生を集めています。それをウリにする企業も出てくるでしょうね。アスリートプランニングさんでもイベントはかなり行ってらっしゃいますが、そこに危機感はありますか?

山崎

体育会系学生にとっては、あまり影響はないと考えています。彼らに対する企業のニーズは今後も一定数しっかりあるはずですから。逆に、当社が企業と組んで行っているイベントが、今後はプラスに働くのではないかと思うんです。 イベントは企業と学生の接点を作ります。3月以前であっても、イベント自体は 開催できます。たとえば、インターンシップという形などで。そうして企業と学 生をつなぐことは企業はもちろん、学生にとっても就活に備えられるのでプラス になる。そのことは体育会系だけでなく、それ以外の学生にとっても魅力となる はず。同様に、大学も学生のバックアップについてまだノウハウがありませんか ら、当社の持っているイベント開催の実績やノウハウを売り込むことで、新たな チャンスがある。だから、楽観視はできないですが、私たちは今回の見直しはフォ ローだと思っています。

猪俣

体育会系以外の学生も視野に入れていくと言うことですか。

山崎

そうですね。ただ学生の志望先も多岐にわたることになります。まだ当社にはそのノウハウはありませんから、シンクトワイスさんの力を借りる場面は増えていくでしょうね。よろしくお願いしますよ(笑) あと、12月から3月になったということで、それまで土日しかできなかったイベントを、春休みなので平日でも開催できます。これもチャンスです。今年度は、非公式ではあるが採用活動を前倒しする企業もあるでしょうから、3月までにも多くの企業が様々な企画を 行うでしょう。それだけ採用活動は多様化し、私たちの業界も複雑化していくで しょうね。そうでありながら、やはり時間的な問題もあり、採用活動は通年で行 われるなど、長期化するでしょう。特に中小企業はその傾向が顕著でしょうね。

猪俣

3月以降は、常に何かしらビジネスチャンスがあるということですね。たしかに私たちにとっては追い風ですね。

山崎

先ほど少し触れましたが、学校側にもイベントの開催を働きかけていきます。新規開拓ですね。でも、これは全体的に進むと思いますよ。企業は学生と接点を持ちたい。学校は学生をバックアップしたいんです。だから、企業が学校に学びの場を作ったり、産学協同でのワークショップと言ったイベントも生まれるでしょうね。そこで当社の持っている情報やつながりが生かせるんじゃないかと 思っています。

飛躍と大きな変化を目指すアスリートプランニングの今後とは

猪俣

今年度は、従来のイベントに加えて、学生と企業の接点を作るイベントを増やしていく、というお話でしたが、それ以外のアスリートプランニングさんの動きについて教えていただけますか?

山崎

就職活動の時期が後ろ倒しになることで、逆に大学生は1年次から就活を意識するようになるだろう、とお話ししました。そうなると、やはり充実してくるのは大学生のネットワークだと思うんです。現在、SNSの利用は学生にとっては常識となりました。今後はより専門性に特化した、多様なSNSが生まれていくんじゃないかと思います。そこで、当社でもSNSを立ち上げ、学生をそこに集め て、いろんな観点で企業との接点を作っていくと言うことをやりたいなと思って います。SNSなら学生の要望や意見、アイデアを集約しやすいですしね。また、 情報の共有などもSNSのいいところですから、イベントなどとからめてうまく広 げていけるのではないかと思っていますね。

猪俣

エントリーシートをシェアするSNSなどもあるくらいですから、まだまだSNSの可能性はあるでしょうね。

山崎

そうですね。そこで当社が得意とする体育会系学生以外の領域も開拓していきたいと思っています。そうして学生が集めることができれば、企業に「学生と接点を持てる」という価値をアピールできますから。また新たなインターンシップの企画や、それ以前の企業研究会と言ったイベントも開催できるようになるんじゃないかと思います。それができれば、大学側にも働きかけができるようになる。大学ができない就活のバックアップを、当社の情報とコネクションで補完できるわけです。大学に企業を集めて、アスリートプランニングのイベントをする と言ったこともできますね。そういう意味では、今回の就職活動時期の後ろ倒し は、ビジネスの広がりを生むチャンスともいえますね。

猪俣

企業と幅広い領域の学生をつなぐアスリートプランニング、ですか。さらにその先、中長期ではどんな展望をお持ちですか?

山崎

さらなる成長を果たすには、大きな挑戦も必要だと考えています。体育会系以外の領域の学生との接点というのはそのひとつ。ただ、それでは小さい。もっと大きく変化していかないと、と思っています。ひとつキーワードとして考えているのは「教育」ですね。なにをするかはまだ白紙ですが、現在手がけている事業で得た知見を生かして、教育分野で何かできないか考えています。また、社内からのアイデアも募っていますよ。それは現在の事業にとらわれない、まったくの新規事業でもOKだといってあります。変な話、飲食や小売りとかでも、ちゃん とビジネスとして成り立ち、またアスリートプランニングがやることで社会に価 値を提供できるのであれば、どんなことでも挑戦していきたいと思っています。 あとはやはり体育会系学生に強い当社としては、オリンピックは楽しみですね。 何かしらのカタチで関与できないか、今から準備をしていきたいと思っています。

猪俣

それは楽しみですね。

山崎

これからは変化、挑戦の時期です。今以上にシンクトワイスさんにも力を借りて行きたいと思っていますからよろしくお願いしますよ!

猪俣

こちらこそ、ぜひよろしくお願いします。

 株式会社アスリートプランニング 代表取締役 山崎秀人氏(やまざきひでと)
1997年設立。体育会系学生の採用支援のパイオニアとして、採用メディアの開発 ・販売・イベント運営にはじまり、紹介事業や採用アウトソーシングまで幅広く 手がける。シンクトワイスとは、新卒紹介事業において提携を行っている。
http://www.athlete-p.co.jp/